ブランド別洋食器ガイド

 


ヘレンドの洋食器 (ハンガリー)

ヘレンドは1826年ハンガリー北西部のヘレンド村に誕生した歴史と伝統の洋食器メーカーです。当時のハンガリーはオーストリアの統治下にあったため、ヘレンドの製品はハプスブルク家の御用達窯として、ウィーンの宮廷に献上されていました。
1851年ロンドンで開催された第一回万博に、ヘレンドは洋食器を出品します。その洋食器は英国ヴィクトリア女王の目に留まり、ウインザー城のディナーウェア用としてオーダーされました。作品はオーダーされたヴィクトリア女王にちなみ「ヴィクトリア」と呼ばれるようになります。このことが、ヘレンドの名を世に広く知れ渡るきっかけとなりました。
1867年のパリ万博では日本の柿右衛門様式の影響を受けたと言われる「インドの華」が出品されます。このときはナポレオン3世の妃ユージェニからのオーダーを受け「インドの華」はフランツ・ヨーゼフ皇帝との晩餐の際のディナーセットに使用されたと言われています。
1996年のハンガリー建国1100年記念に「清の花篭」を発表。この作品は「インドの華」とともに、どこまでも緻密に書き込まれた絵柄と金彩でゴージャスな装飾を施した、ヘレンドならではの洋食器です。
現代においてもヘレンド洋食器への評価は衰えることはありません。近年ではチャールズ皇太子とダイアナ妃の婚約披露のプレゼントにヘレンドが使われたことからも、人気の高さをうかがうことができるでしょう。ヘレンドは今尚世界屈指の高級洋食器メーカーとして、上流階級を魅了し続けているのです。

類まれな能力を持ったペインターのみが描くことのできる、繊細な描写力と装飾技法は、ヘレンド洋食器最大の魅力と言えるでしょう。ヘレンドでは高度な技術を継承し続けるために、付属のペインター養成学校で未来のマスターペインターを目指し現在でも修行を続けています。
このようなマスターペインターの筆から生み出される絵柄の代表格は、やはり「インドの華」と「ヴィクトリア」ではないでしょうか。はじめて「インドの華」絵柄を見た方は、これが1本の筆から描き出されたとは、とても信じられないでしょう。ヘレンドの洋食器はけっして安くはありませんが、一つ一つ膨大な時間をかけて仕上げられ芸術的ともいえる作品を目にすると、その価格には納得せざるを得ないのです。
また「ヴィクトリア」の描写の細かさも「インドの華」負けるとも劣らないすばらしい洋食器パターンです。「ヴィクトリア」には「インドの華」にはないカラーグラデーションの美しさも見ることができます。

ヴィクトリアのカップ&ソーサーで紅茶を飲みながら、王侯貴族が競い合ってヘレンドの洋食器を買い求めた時代の頃に思いをはせてみるのも楽しい時間です。

 



アウガルテン / アラビア / ウェッジウッド /イッタラ
ウォーターフォードクリスタル / エルメス / エインズレイ
コスタボダ /ジアン / タイツー / ダンスク / ティファニー
ビレロイ&ボッホ / ビングオーグレンダール
フッチェンロイター / ブルガリ/ ヘレンド / マイセン
ミントン / リチャードジノリ / ローゼンタール
ロイヤルアルバート / ロイヤルウースター
ロイヤルクラウンダービー / ロイヤルコペンハーゲン
ロイヤルドルトン / ロワイヤルリモージュ
 

アイテム別洋食器ガイド | 素敵な洋食器 | TDindex〜世界のブランド洋食器 | 楽しい洋食器の選び方

Copyright © ブランド別洋食器ガイド All rights reserved