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アウガルテンの洋食器 (オーストリア)

1718年クラウディウス・インティウス・デュ・パキエにより、ウィーンのリヒテンシュタインにウィーン磁器工房を創設した洋食器メーカーです。マイセン創立の8年後のことです。のちの第一次世界大戦後の1924年に、王政の廃止に伴い工房名を現在のアウガルテンと改名されます。

ウィーン磁器工房の名で呼ばれていた1700年代前半に、ローマ皇帝カール6世より磁器製造の特権を与えられます。この頃ウィーン工房の有力な後援者の名が付けられた「プリンス・オイゲン」が発表されています。渋いグリーンの草花を繊細なタッチで描かれたアウガルテンの代表的な洋食器シリーズで、命名の由来となったオイゲン王子に献納されています。
女帝マリアテレジアの時代には、ウィーン工房を王室直属の窯に指定され、ハプスブルク家の紋章の使用を許可されます。アウガルテン宮殿のディナーセットとして寄贈された「マリア・テレジア」やピンクのバラが可愛らしい「オールドウィンナーローズ」などの洋食器シリーズがこの頃作られています。
マリアテレジア没後は、古典主義様式の絵が描かれたり、コンラッド・ソルゲールによるコバルトブルーの発明、現在のデザインの多くを生み出したビーダーマイヤー時代などを経て、ウィーン工房は更なる発展を遂げていきます。
1864年には王政の危機に伴い閉鎖の憂き目にあうものの、その後1924年に縁の深いアウガルテン宮殿にて再興を遂げ現在に至ります。

皇帝フランツの命によって作られた「ビーダーマイヤー」シリーズは、色とりどりの小花を散らし、典型的なウィーンスタイルを反映したデザイン。重厚なバロックスタイルを反映したアウガルテンの洋食器ラインナップとは、いささか趣が異なる、なんとも愛くるしいデザインに仕上がっています。上質な金彩とやさしいトーンのストライプで飾られた清楚な雰囲気。19世紀のアウガルテン洋食器を代表する名作といえるでしょう。「ビーダーマイヤー」のシリーズはカップ&ソーサーだけでも、けっして安くはありませんが、アウガルテンを語るには是非一度手にしてみたい美しい洋食器です。贈り物としてもきっと喜ばれるでしょう。

 

 



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